東京・四ツ谷ヴォイス道(タオ)、
ボイスアライメントトレーナーの折笠マリコです。
今日は、歌うとき・話すときに欠かせない
「脱力」についてお話しします。
なぜ脱力が大切なのか?
「力を抜いて」とよく言われますよね。でも、なぜ脱力がそんなに重要なのか、具体的な理由を知っている方は少ないかもしれません。
実は私自身、脱力の大切さを体感した出来事があります。ボイトレ講師になるためにスクールで研修をしていたとき、2〜3日間、朝早くから夜21時ごろまで長時間のセミナーを繰り返しました。何度も練習を重ねてへとへとになったとき、ふと声を出してみると——驚くほどよく響く声が出たんです。
そのとき確信しました。脱力することで、声はよく響く心地よいものになる、と。
今回は、脱力が大切な理由を3つお伝えします。
1. 呼吸をスムーズにする
歌のフレーズとフレーズの間では、一瞬で息を吸わなければなりません。胸まわりに力が入っていると、肺を囲む胸郭(肋骨)が固まって素早く動けなくなります。横隔膜も同様です。
脱力して胸郭や横隔膜をしなやかに保つことで、吸おうとした瞬間にパッと胸が広がり、息が自然に流れ込んできます。
ポイントは「たくさん吸い込もうと頑張る」のではなく、**「息が入るスペースを一瞬で作る」**こと。
2. 喉や声帯をリラックスさせる
喉に力が入ると声の通り道が狭まり、声帯がうまく振動できません。リラックスして喉まわりのスペースを確保することで、体全体が楽器のように共鳴し、マイク乗りもぐっとよくなります。
また、口腔の奥・喉の高い位置の力が抜けないと、高い声も出しにくくなります。
なお、喉の力を抜いても声が出せない場合は、体幹で支えられていない可能性が高いです。
3. 筋肉を自由に動かす
姿勢に歪みやバランスの崩れがあると、何もしていなくても筋肉が働き続けてしまいます。つまり、最初から力が抜けない状態になっているということです。
骨でバランスよく立てていれば筋肉はリラックスでき、重心も取りやすくなります。そして、必要なところに力を入れる・抜くが、自然にできるようになります。
脱力するには、まず体幹を整えることから
「脱力しよう」と思っても、ただやみくもに力を抜こうとするのは難しいものです。完全に脱力してしまったら、立っていることすらできませんよね。
体の安定性を支える体幹がしっかりしていて初めて、他の部分の力が抜けます。だから私のボイトレでは、まず体幹を整えることから始めます。
力が抜けないのは「心」の問題でもある
もうひとつ、脱力できない理由があります。
緊張しやすい人・力が入りやすい人は、無意識のうちに「自分は頑張らないとダメだ」という指令を常に出しています。すると脳が不安を感じ、体を緊張させてしまうのです。
そしてこれは体幹とも深くつながっていて、自分に自信が持てないと感じている人ほど、体幹が安定していないことが多いのです。
先日、こんな生徒さんがいました。座って話すときは緊張しないのに、立って話すと緊張してしまうというお悩みでした。「体幹が不安定なのが原因です」とお伝えし、体幹を整えるトレーニングを実施。レッスンを重ねるうちに、ご自身で「自分の個性を欠点だと思い込んでいた」ことに気づかれました。
3回目のレッスンが終わった後、30人規模の会議で堂々と話せたと報告をいただきました。周りから「すごい」「真似できない」と言われたそうです。気づいた後の変化の速さに、私も驚きました。
自分の状態に気づくことは、変化への大きな一歩です。
まとめ
- 脱力するには、まず体幹を整える
- それでも脱力できないときは、自分を不安にさせている考えが心の中にないか、探してみましょう
自分の状態に気づくことは、変化のための第一歩どころか、山頂近くまで一気に進めるほどの力があると、レッスンを通じて実感しています。
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