歌うときに必要な「もう一人の自分」〜あなたを支える最高の“相棒”の作り方〜

ようこそ。ヴォイス道トレーナーの折笠マリコです。

今回は歌う時に必要なメンタル面のお話です。

できるなら歌うにもできる限り、思いのままに歌いたいですよね。

歌に没頭して、感情をたっぷり込めて歌うのは本当に素晴らしいことです。

でも「気持ちに振り回されて、なぜか思うように歌えない……」と感じることはありませんか?

実は、素晴らしいパフォーマンスをするためには熱い感情とは別に、サポート役の「もう一人の自分」が必要です。

世阿弥が説いた「離見の見(りけんのけん)」

日本の伝統芸能「能楽」、室町時代の能楽師、世阿弥(ぜあみ)は、表現者のあるべき姿をこう説きました。

  • 我見(がけん): 自分の目から見た自分。

  • 離見(りけん): 観客の目から見た自分。

  • 離見の見(りけんのけん): 自分の姿を、まるで後ろから客観的に見ているような視点。

「自分の姿を前後左右から、客観的に眺めなさい」という教えです。

この教え、今ではビジネス界でも広く知られています。

自分の中のもう一人の、冷静に自分を見ている存在が必要という考え方のことです。

その“もう一人の自分”は、どんな人ですか?

すでにそんな存在は自分の中にいるよーという人も多いと思うのですが、

その「もう一人の自分」が「自分を厳しく管理する先生」のような存在だったりしませんか?ということです。

「また音程外した!」「もっと頑張らなきゃダメだよ」 そんなふうに自分を追い込む厳しい監視役が心の中にいると、身体は不安で縮こまってしまい、本来の力を発揮できませんよね。

私がおすすめしたいのは、もう一人の自分をあなたを一番近くで応援してくれる「優しい相棒」のような存在にすることです。

ちょっとお茶目なキャラでもいい、大好きな親友のような存在でもいい。 「あ、今は少し肩が頑張りすぎてるね、楽にしようか」 「このフレーズ、今の響きすごく素敵だったよ!」

そんなふうに、あなたを肯定しながら、心地よい方向へリードしてくれる相棒と一緒に歌ってほしいのです。

実は最高の相棒と共にあなたを支えてくれる「体幹」

パフォーマンスのために心の支えとなる考え方に加え、ヴォイス道のトレーニングで大切にしているのが「体幹」です。

今回は体幹の説明は割愛しますが、歌うときに体幹の役割はたくさんあります。

「声を支える」って聞いたことがあるという人も多いと思いますが、支えられている実感はありますか?声の支えも体幹の安定性の上にあります。

 体幹が不安定なままだと、呼吸も浅くなりがちだし、上半身や喉で声を支えてしまうので喉が痛くなったり歌った後、すごく疲れたりします。

何より私自身が、体幹を整えることによって歌声の安定性を得られたし、もう一人の自分との調和を大切にしています。

ただ、体幹トレーニングって大変でしょ!って思った人、私のところではプランクや V字バランスのような最初にはトレーニングはやりません。

本当にパワフルな歌が歌いたい人にはやることがありますが、プランクやV字バランスが嫌いな私自身にもできる体幹の調整法を行なっています。

 

調和の中で、あなたらしい歌声を届けよう

心を込めて歌う自分と、それを優しく見守る相棒。 この二人が安定した身体という土台の上で手を取り合ったとき、歌声には「調和」が生まれます。

歌うことに必死になってしまったり、厳しい自分を追い出して、身体をしっかり立てる状態に整えつつ、あなたの中の相棒を味方にする。

そしてあなたの心が軽くなり、その歌声が自分や誰かの心に光を灯す。 そんな瞬間を、たくさん楽しんでください。

次回のボイスコラムでは自分を味方につける「心のワーク」をUP予定です。お楽しみに。

 

 

 
 
 

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