ヴォイス道トレーナー 折笠マリコです。
前回のブログでは、歌うときに必要な「もう一人の自分(離見の見)」についてお話ししました。
今回は3部作の第2弾です。
「自分を客観的に見る」と聞くと、なんだか少し難しい、あるいは自分を厳しくチェックするように感じてしまうかもしれません。
でも、本来その視点は、あなたを不安にさせるものではなく、あなたを心から安心させ、輝かせるためのもの。
今日は、あなたの歌を一生支えてくれる「最高の相棒」を自分の中に招き入れるための、ワークをご紹介します。
1. 「厳しい監視役」にお休みをあげる
まず、あなたの心の中に「厳しい管理者」がいないか、そっと確認してみてください。
ミスをすると「ほら、またやった」「もっとがんばらないと」と声をかけてくる存在です。
これまでの探究と追求の過程で、自分を厳しく律してきた人ほど、この監視役が強くなっていることがあります。
まずは「今まで私を導いてくれてありがとう。でも、しばらくお休みしていいよ」と、優しく伝えてあげましょう。
2. 理想の「相棒」をイメージする
監視役がお休みしている間に、自分の味方になってくれる新しい「相棒」をイメージしてみます。
あなたのことを誰よりも理解し、どんな時もあなたの味方でいてくれる存在です。
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姿を想像してみる:
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陽気な妖精、穏やかな賢者、包容力のある親友、あるいは大好きだったペットの姿でも良いかもです。
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性格を決める:
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「優しい」「ユーモアがある」「とにかく褒め上手」など、あなたが一番リラックスできる性格をイメージしてください。
3. 相棒に自分のことを伝えよう
イメージができたら、その相棒に自分のことを心の中で伝えてみましょう。
そして、緊張しやすいから安心させてほしい。褒めてほしい。自分に寄り添って言葉をかけてほしい。
「大丈夫、一緒に楽しもう」「あなたの声の響き、私は大好きだよ」「まずは一つ、深呼吸しようか」
あなたが、一番かけてほしかった言葉を、その相棒に託してみてください。
4. 身体を整えることでも心の安定は作れる
ここも大切なポイントです。
長い間、厳しい監視役が近くにいた自分の身体は、筋肉の緊張が強くなっている可能性があります。
すると脳は常に緊張した状態を作り出し、心は余裕を失い、いつも不安定な状態が続いてしまいます。
体幹を整えることは、身体の安定性を作り出すので、その安定感を感じ身体が楽になることで心も安心します。
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足の裏が大地に吸い付くような感覚。
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背筋がすっと伸び、呼吸が深く入る体幹の安定。
相棒に優しい声をかけてもらいながら、身体をほぐす、体幹を整えて安定感を取り戻すことも行いましょう。
一人で頑張らなくていい。調和の中で歌う喜び
前回も言いましたが、歌うことは、自分自身、そして世界と調和すること。
「必死に一人で頑張る」のを卒業して、身体を整え、あなただけの相棒にそばにいてもらいましょう。
人は一番身近にいる、一生一緒にいるのは自分自身ですよね。ステージや本番ではたった一人。
でも心の中に自分を支え、いつでも「大丈夫」と励ましてくれる自分がいること。
そんな自分自身と調和している安心感の中で歌うとき、その歌声は必ず誰かの心に届く光になります。
まずは、今日からあなたの相棒と心の中で硬い握手をしてみてくださいね。
次回もよろしくお願いします。